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13 February 2006

13FEB : ライフ&ハウ・トゥ・サヴァイヴ・イット

『Always Look on the Bright Side of Life』を書いたときのエリックには神が宿っていたと思います。表現芸術を職業にしている人に、人生中1、2度訪れるあの瞬間です。しかし、さんざ自分がねたにされてる『ブライアン』のような映画を作った人に、それでも宿ってくださるとは、神様もなかなか心の広い人です。人じゃないけど。確かこの一行を谷山浩子さんとケラさんは「人生前向きに行こう♪」と解釈してらしてなかなかすてきでした。(違うかもしれない。ちょっとウロ。CD発売希望。「♪すべての精子はとなりの家でも役に立つ♪」も収録希望。)

ところで「クロックワイズ」という映画があります。邦題『時計仕掛けの校長先生』の、ジョンが出てるあれです。わたしはこの邦題を聞くたびに、ジョンが「雨に唄えば」を歌いながら大暴れする光景が脳裏をよぎるのですがそれはさておき。この映画はしかし、いい感じなんだけど惜しいところで「もう一歩」を逃しているような気がします。テンポの問題というか、急いでいる話なんだからもうちょびっとずつ縫い縮めてほしいなあ、と。確か監督も脚本ももともと演劇方面の人々だったはずですが(ちなみに脚本の人はフットライツ出身です)、その影響なのでしょうかやはり。

しかしそのかわり、ぽつぽつと光るように印象に残る場面があります。もう完全に間に合わない、と理解したジョンがテーブルにがっくり伏せるとこがとてもイイ。でも、なんといっても、ぬかるみにはまってしまった車を捨てて歩き始め、泥だらけのまま野原を遠くに去っていくジョンの後姿が好きで。いやもう好きで好きで、それはあまりにも英中年男の哀愁を全身で表わしているので、思わずマイ・ライフ・アズ・ジョン・クリーズ、とわたしはお星様を見上げながらイングマル少年のようにつぶやきたくなります。

で、
そういう哀愁バージョンのジョンがふとこんなことを言う。

“It's not the despair. I can take the despair. It's the hope I can't stand.”

「問題は絶望ではない。絶望なら耐えられる。耐えられないのは希望の方だ」。

深い。
人生のマリアナ海溝的に深い。
これはたいへん深いので、だからわたしの中に沈殿し、ときどきココロがおだやかでなくなりざわざわ揺り動かされたりしたときに、底の方からふとゆらめいて立ちのぼってきます。「絶望なら耐えられるが希望には耐えられない」。言うのがジョンだからなおさら重い味わいが。この言葉と、あくまでもエリックな「人生前向きに行こう」と、どっちをどう信じて人生に対応したもんでしょうかパイソノタとしては。

余談ですが、クロックワイズ道中はうちの近所を通ります。あのへんをあの人たちが、と考えるのはなかなかゆかいです。

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