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20 January 2006

20JAN : ニューヨークとスパマロットな夜

昨夜シューバート・シアターでスパマロットを観ました。これで3回目です。
(終了後出待ちで出会ったサー・ロビンのデイヴィッド・ハイド・ピアースさんにそう言ったら、『なに?きみ、それは少し多すぎるんじゃないのか』とツッコまれました。)

タイムズスクウェアの真ん中(と、あとダウンタウンにもひとつ)に『TKTS』というブロードウェイ当日残席券半額さばき所がありまして、今はオフシーズンであるせいか、現在かかっている芝居はどれでも選び放題状態になっています。もちろんよりごのみのできない半額券なので、与えられるのはしょーもない席である可能性もありますが、ときに大当たりが出ることもあるわけで、おかげでわたくしは、こないだスパマロットを蹴落として主要トニー賞をごっそり取っていった『ザ・ライト・イン・ザ・ピアッツァ』を、半額しかしリンカーン・センターのたいへんよい席で見てしまいました。いや『素晴らしい』という言葉が陳腐に聞こえるほど素晴らしい芝居でした。場内に足を踏み入れた瞬間から、そこに据えられているフィレンツェの街を模した美術があまりに美しいのでヤラレました。役者さんも美男美女で鍛えられてるのなんの、音楽一流のなんの、また音響が良いのなんのリンカーンセンター。こういう人材や設備の厚みではロンドンはかなわん。ココロに染み入るような数時間でした。

で、
この『ピアッツァ』の優雅に完成している高みに比べると、スパマロット(というか、他の芝居もほぼすべて)は『若い』という感じがするのは否めないのであって、ピアッツァが審査員の票を集めてトニーを取ったのがよーくわかる。凄くよくわかるんだが、しかし、スパマロットは楽しいのです。ベストミュージカル賞がスパマロットに行った理由は、見ればわかる。ピアッツアに来ていたのはほぼ全員身なりのよいおじ(い)さまおば(あ)さまでしたが、スパマロットはそういう層のほかにもジーンズはいたワコウド、昔はロックンロールだったんだけど今は家族と家のローンが、というような大人たち、今でもばりばりロックンロールだぜイエイ、な大人たち、そういう両親に連れられてきたコドモたち、それから分別不可能な老若男女、とにかくそういう人間たちがひとかたまりになってパイソンの芝居を見にきている。そして空飛ぶウシに笑いころげている。合唱が起こったりもする(♪オールウェイズ)。気分はほとんどロッキー・ホラー・ショウ。そうか、だからティム・カリーだったのか。もう楽しいのなんの、これだけで冬の北大西洋を抜き手で泳いで来た甲斐があるというものです。

改めて見るとハンク・アザリアがすごくうまい。あとやっぱり、『先生!アイドル君がサー・ロビン君をヒイキしてまーす!』と思わずちくりたくなるロビン寄りの展開。アーサー王はティム・カリーのほうが良かったし湖の淑女はサラ・ラミレズでいてほしかった。でも、クリスチャン・『無駄美』・ボールのハーバート王子がオリジナルを越えて爆発していて最高で、この方を見逃したトニー賞の中の人たちの目はフシアナに違いないと思いました。

それから他にも『ペテン師とサギ師』舞台のジョナサン・プライスのはじけぶりがすごかったとか(こないだまではジョン・リスゴーが演っていたはず)、テレビ・ラジオ博物館でまた発見物件があったとか色々あるのですが、それはまた後日改めます。

なお、スパマロットはブロードウェイのウルトラプラチナチケットと化しているせいか、券がTKTSにまったくまわってきていません。お出かけの際は必ず前売りを、しかも数か月前のご購入をお勧めもうしあげます。時間がないときには信用できるブローカー(というか、洗練されたダフ屋)を使うのも手ですが、券面額の3倍は覚悟したほうがよいようです。

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