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14 January 2006

14JAN : 地球とマイケル

今朝、かの保守系王道「ザ・タイムズ」紙の一面にマイケルを発見。

そしてそこにあったのはあんまり明るいニュースではありませんでした。

マイケルは現在環境保護と公共の輸送を考える団体「トランスポート2000」の会長をつとめていますが、しかし最近のマイケルのイメージと団体の理念とが食い違っていると指摘する声が内部からあがっており、よってその座を追われるかもしれない、のだそうです。
会長ご近影です → 

その指摘の理由。
「トランスポート2000は、飛行機を環境に悪影響を与える移動手段とみなし、近年の飛行機便数の増加に対し反対の立場を取っている。しかしタイムズ紙は、マイケル・ペイリンがその団体の『顔』としてはふさわしくない、と感じている役員が内部にいる事実を把握している。確かにテレビの画面上では、彼はラクダや犬ぞりや気球などを利用している。しかし、例えば『ヒマラヤ』を制作するために、彼はロンドンとアジアを7往復している。その移動により排出された二酸化炭素は24トンにのぼり、これは平均的な車1台が1年間に排出する量の12倍にあたる。」

マイケルは、最近出席した環境会議においてこう発言していたそうです。
「政府がいろいろ運動するよりも、自分が口にしている食べ物や、放りこまれている衛生環境や、高山の中腹で襲ってくる咳の発作などをご覧頂くことのほうがよっぽど人々を『家から出るもんか』という気分にしてあげられると確信していますので、今後も旅のドキュメンタリーは制作する予定です。」

わたしは上記を読んでかなり笑いましたが、そこにタイムズのツッコミが。
「しかし実際には、ペイリンの言動は人々に大きな影響を与えている。旅行業界では、彼がどこかに行くたびにその場所への旅行の予約が殺到することを、『ペイリン効果』と呼びならわしているほどである。特殊な地域への旅行を取り扱うある旅行会社によれば、彼がマチュピチュを訪れた直後、ペルーへの旅行の需要が3倍に増加したという。また英国旅行会社協会は、一般の人々のあいだにそのような秘境への旅行が増える傾向にあるとすれば、その原因はペイリンの活動にほかならないと述べている。」

「先だってペイリンが『トランスポート2000』のアニュアル・レポートに寄せた前文からは、『人間には "飛ぶ権利" がある』 という箇所が削除された。トランスポート2000の創設者であり環境に安全な輸送手段の研究家でもあるマイヤー・ヒルマンは、『マイケルは素敵な人だが、飛行機を多用するということはこの地位に就いているものが与えるイメージとしてふさわしいとは言えない。会長は率先してよい例を示さねばならないのであり、その地位をわきまえるべきだ。』 ペイリンは昨年、新しい年の目標として、今後はヨーロッパからは外に出ないと宣言した。しかしその6週間後には、彼はサンフランシスコに飛んでいたのだ。」

この件に関して、タイムズ紙の昨日付けの質問には対してマイケル側からは「何も返答はなかった。」

記事本文はこちら。

えー、なんというか、うまく言えませんが、この議論の展開にそこはかとなく納得がいかない感じをおぼえるのはわたしだけでしょうか。ひこうきを多用することが「トランスポート2000」という団体の理念に沿わないというのなら、外部の人間はそれにはとやかく言えない。けれど同じ事実は、「トランスポート2000はこういうことを言っているけれど、でもペイリンのこういう行動が航空会社と旅行業界とみなさまのBBCとマイケルカバンを生産するカバン業界とアサクサのドゼウ屋の発展に大きく貢献しているので、業界の人間はみな『どうもありがとうございますマイケル様』と嬉し涙にくれております」とだって書いていいわけです。しかもこういういけずな記事を書いたうえ、写真をわざわざ一面に載せてくれるあたりがなんかとっても保守系新聞。

しかしこのまま「マイケル対環境団体」と続けると、そのうち「ではそもそも環境保護って何なのよ」というやや敏感なテーマに踏みこむことになり、英国におけるクジラ話よりもおそらくわたくしの手には余ります。というか、その微妙な問題を語れるようなあたまをわたしは持ち合わせていないというか。なので、環境問題に関する自分の態度としてとりあえずわたくしは、自分はおそらく今流行りだからとプリウスを買う種の人間ではないだろう、と申し上げるにとどめておこうと思います。何故ならば、わたくしは、2015年にミスター・フュージョンが現れる瞬間を1989年からじっと待ち続けているからです。と話を変な方向にそらして終わってみる。


■付記■
ザ・タイムズさん。一番上の新聞紙面、「幼児性愛前科保持者」がどうのこうのというでかい見出しの横に「ペイリン、キャリアの危機か?」と書いてマイケルの写真を並べるのはどうかやめてください。

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Comments

本題と関係ない上に初歩的な質問で
地球上で2番目に賢いイルカさんたちに
「あれだけ何度も教えたのに、
君らは知性が低いからわからなかったんだね」
と愛想をつかされるのではないかと心配ですが、

「マイケルカバン」はどこで売っているのでしょうか。
欲しい。欲しいぞ。

今日は世界を舞台に活躍するコメディアン
ぜんじろう氏と楽しくお酒を飲んできました。
「エリックと話をしたらまるで仲本工事だった」
妙に納得しました。

Posted by: eno7659 | 14 January 2006 at 15:26

★eno7659さま
読者13人ブログだという事実によりかかり必要な説明までも省略しすぎてしまい、13人の方々の間に混乱を招いてしまう、ということが拙頁上ではままありまして申し訳ございません。「マイケルカバン」というのは、マイケルが旅に出るときにいつも下げている、とても英人の中年の男性っぽいあのすてきな肩掛けカバンのことでございます。メーカー等はいまだ判明しておりません。サハラやヒマラヤのイベントに行ったとき、質疑応答のフリして訊いておけばよかったです。ちなみに中身は「パンツ6枚と靴下6足、歯ブラシ歯磨きそのほか」だそうで、旅に出るときに持っていくものはいつもこんな感じだと、あるサハライベントで話していました。

まぎらわしい表記で申し訳ありません。決して、マイケルのキャラクターグッズのカバンが販売されているわけでも、あるいは旅のプロとしてのマイケルがデザイン・プロデュースした旅行特化カバンがあるわけでもありません。そんなもんがあったらわたしが一番先に買います。しかし後者は今適当に思いついて書いたんですが、ジェイミー・オリバープロデュースのキッチン用品がぞろぞろ作られていたりする今日このごろ(しかもみんな妙に高いのがミソ)、なんだか本当に作られてしまいかねないという気がしてきました。買いますけど。

ぜんじろうさんの公式サイト(www.zenjiro.com)を拝見したところ、2000年5月のシカゴのコメディフェスティバルでエリックと同じ舞台を踏んでいらっしゃるんですね。エリックが今はおじいちゃんである、なんだそうで、でも確かエリックは3039年まで生きるのではなかったかと。しかし「まるで仲本工事である」とは、そもそも仲本工事をよく把握していないがために、いったい具体的にはどういうことなのかと少しなやみました。

Posted by: akko | 23 January 2006 at 14:31

akkoさま& eno7659さま

マイケルの新聞記事を見て、蘭人の今は亡き彼(造形芸術家)の作品が日本の新聞に取り上げられたことが思い出されました。長崎のハウステンボスで活動中に、彼の作品が超メジャーな新聞に取り上げられたというので、それを喜んで日本からアムスの私の職場にFAXしてきたのはよいのですが、その写真の横にはミハエル ゴルバチョフ氏というコメントがついていました。多分、彼の記事の横にゴルビーの写真があったのでしょう。日本語の読めない彼は、見事にそこだけ切り取ってFAXしてきました。その記事を読んだ日本人同僚たちにはそのインパクトが強すぎて、哀しいかな彼の作品より印象に残ったようです。

で、J. Oliverの鍋釜→ドレッシングまで、低地国オランダでも発売されてます。値段が高い、高い、笑ってしまうぐらい高いぞ。そのうち値崩れを起こして、ディスカウント台所屋(システムキッチンとか売ってるとこ)などで、「このシリーズを買うとJ.O.の鍋セットがついてくる!」などに使われると踏んでいるのですが、ちゃんと料理をする人間から見れば鍋の取っ手部分が持ちにくい上に危険であるなど、安くなっても買う気は起こりませぬぞ。まあ、彼が使っているような材料の組み合わせで、すんごくまずく料理するのが難しいということに気がつかない人たちであれば、使い勝手とかよりJ.O.の名前の方がありがたいんでしょうが、それより、マイケルかばんが発売されたら、私も欲しいっす。

ぜんじろう氏って、姫路の出身ですよね。私のような関西人(正確には攝津&播州ミックス人)は、これぐらいの基礎知識を当然持っておりますです。オランダのテレビにも出演されてましたよ。
彼のエリックに対するコメントが、
①エリックがパイソンズにおいて仲本工事的立場にあった。
②場の雰囲気を読まずに自分からはしゃしゃり出ないが、音楽的才能も合わせて、スポットライトが当たるタイミングは決して逃さずに自分を効果的に見せるところが仲本工事的である。
③エリックがそのときに7:3分け、黒縁眼鏡に白いランニングシャツ+タイツという格好で、仲本工事のように体育マットの上でバック転していた。
の③でないことを祈るばかりです。

すみません、いつも長くて。うちの自動車学校のサイトに日本語ページを作ってみました。オランダで車とバイクの教習をしてみたいと思っていらっしゃる方が、全宇宙13人の中にいらっしゃれば、どうぞお越しくださいまし。(www.hippe.nl)

Posted by: オランダ人間山脈 | 24 January 2006 at 09:02

在蘭山脈さま
「モンティ・パイソン対新聞」の因縁は映画「デュエリスト」のように長く深く続いているようで、図書館で古新聞を掘り返すとなかなか面白いものに出会います。たとえば、実はシークレット・ポリスマンズの最初のやつは、翌日のザ・タイムズ紙に「つまらん」とかボコボコに叩かれていた、とか。あとフォルティ・タワーズの初期には、ザ・サン(だったと思う)に「つまらん、ジョン・クリーズはもう終わりだ」とボコボコに叩かれていた、とか。きちんとした批評ならともかく、悪意のある記事を書かれた場合、ジョンはその記事を掲載した新聞に記名で投書しかえしたりしていて楽しいのですが、マイケルはどうするのでしょうか。

旅の空のマイケルの姿を思いうかべるとき、その肩には常にあのすてきな肩掛けカバンが下がっています。だからマイケルプロデュース僻地旅専用肩掛カバンなんてのは、実際につくれば相当いけると思うのですがいかがなもんでしょうか>ペイリン家の電気代や水道代の面倒までみているというマイケルオフィスの人々。

そう考え始めると、
「ジョン印ドア枠(ぶつかっても額に安全)」
「テリG考案防水カメラ(流されないようにモヤイ綱と錨つき)」
「テリJ仕様タイプライター(いや、これは椅子だと言い張れるデザイン)」
なんてのもいかがなものか>それぞれのエージェントさん。

ジョン=いかりや長介説はときどき小耳にはさんでいましたが、新たにエリック=仲本工事説が発表され、日本パイソン学会に激震がはしりました、かどうかはさだかではございません。理由(2)がなかなかいい感じなのでそうであってほしいと願うのですが、実際に会った方がそうおっしゃる以上、いわゆる仲本工事的印象すなわち(3)ではないとはもはや誰にも言い切れないのです。

寒さ厳しきおり、日本語頁も設置され御社益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。ということは蘭姐は社長夫人さまなのでしょうか。左側通行は地球上ではマイノリティなのだということに最近気づき愕然としているところなので、そのうち右の思想を習いに参上するかもしれません。

管理人がそもそも長文体質なので、長書き込みは大歓迎です。いつも遅レスで申し訳ございませんが、めげずにどうぞ今後もどうぞ生温かくご愛顧のほど。

Posted by: akko | 28 January 2006 at 10:48

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