« 23NOV : パイソン仕掛けのオレンジ(または映画スパマロット) | Main | 14DEC : 就職にたぶん役立つモンティ・パイソン »

08 December 2005

08DEC : ケンブリッジとグレアムの余韻

ケンブリッジに行ってきました。
ちょっとしらべものをするためにこのケンブリッジ中央図書館にこもっていたのですが、

実はわたしは必要以上にこの図書館が好きなのです。しらべものがあるたびに、「そうかあしらべものかあ、じゃ図書館に行かねばならんな」とつぶやき、しかし地元の図書館は素知らぬ顔で通り過ぎて、はるばる40分ほど車をころがしてここまでやって来ています。

その理由は、いやもしお手すきでお時間がおありでやることがなくてヒマでヒマで仕方がなかったら、というさまざまな条件を満たすときにでよろしいのですが、管理人が変な別名で英国に関するよしなしごとを書き散らしているメルマガ「Quick嘘屋」の2004年12月14日号をご参照下さればきっと明らかになると存じますし、なおかつ、購読をも申し込まれると編集長の週刊魚魚先生が大変お喜びになられるでしょう。
(ちなみに、この図書館の2階あたりが「その」空間であるようです>Q嘘をお読みの方へ。) 

なお、Quick嘘屋は嘘界のナショナル・ジオグラフィックと呼ばれるべき嘘ネイチャーにせまる格調高い大嘘メルマガですが、管理人の連載部分に限り「恐怖新聞」であるというもっぱらの噂です。おかげでわたしは自連載部を読むたびに命を縮めています。


ところで最近こんなものを買いましたその1。


Pythons Autobiography の編纂者ボブ・マッケイブさんによる、Life Of Grahamなるグレアム伝記本です。
基本的に、Autobiography の製作中に集まった、しかし本には入らなかった部分と、すでに入っている部分とで構成されている感じがします。だから、パイソンズのグレアムに関する証言はAutobiography とまったく同じところがいくつかあります。ある程度パイソンに通じたパイソヲタにとっては物凄く目新しいことが書かれている、というわけでは決してないのですが、それでもグレアムに関して客観的な記述が一冊で読めるのはよいです。

それにしても、Autobiography の勢いに乗る感じでこういう本もできるということは、つまりマッケイブさんは、残りのそれぞれのパイソンズに関して、やろうと思えばあと5冊本が書けることになります。ジョンとテリGはすでにいろいろあるので(というかテリGの本はマッケイブさんも一冊書いている)、個人的には、そろそろマイケルのまとまったやつがほしいとこですが。どうでしょうマッケイブ先生。


そして最近こんなものを買いましたその2。


Culcium Made Interesting という中身の予想のつきにくいタイトルですが、これはかのジム・ヨアカムさんが、グレアムが書いたまんましまいこんでいたエッセイ原稿とか、どこかで読んだ講演原稿とか、書いてどこかに持ってったものの没になったスケッチやドラマ台本などをかき集め、テリJとキャロルのグレアム回想原稿も若干新たに取ってきて、本にしてしまったものです。いや「しまった」というのもなんですが。しかし、ヨアカムさんがそういうモノを持っていて出版したがっているらしい、という話はちと小耳にはさんではいましたが、まさか実現してしまうとは正直言って思っていませんでした。

で、
これが物凄く面白い。
なにしろ生きているグレアムだから、Life of Graham よりもこっちのほうがぜんぜん面白い。
なんだか白昼夢がかっているような文章でいっぱいのライアーズ・バイオグラフィに比べ、こちらは落ち着いてきちっとした筆致で詰められていて、淡々と、そしてユーモアに満ちている。ああやっぱりグレアムもケンブリッジの人だ、と思いました。

好きなところ。
- ガスクッカー屋への苦情の手紙の、「通常は水平ですが左のコンロに鍋をのせると約10度傾きます」。
- 危険スポーツクラブのスキーに関するエッセイの、「医者だという理由だけで、あやうく手術台に乗せられて斜面を下る羽目に陥るところだった」。
- 1977年の、フットライツの新しい部室のオープニングセレモニーへの招待を断る理由。「その頃はちょうど映画の撮影に入っていますし、また最近罹病した野兎病からの後遺症からの回復も危ぶまれます。なお、おそらくジョン・クリーズとエリック・アイドルにも同様の招待状をお出しになったかと思いますが、どちらもこの映画には出演していないため、そういう言い訳はできないはずです。」

というか書き写していったら結局全部になりそうで。いいぞグレアム。こういう本が出るなんて、俗世もなかなか捨てたもんではありません。

|

« 23NOV : パイソン仕掛けのオレンジ(または映画スパマロット) | Main | 14DEC : 就職にたぶん役立つモンティ・パイソン »

Comments

ご広告ありがとうございます。
この図書館に関するakkoさんことグレイスフルな別名さんの
お話はたいへんよいおはなしなのでみなさまもぜひ
お読みくださいませ。

Posted by: 週刊魚魚 | 11 December 2005 at 13:59

このような地球の僻地までご足労ありがとうございます編集長さま。
拙稿は、ちかごろは寿命が縮むという恐怖新聞のような優雅な余裕もなくなり、「読んだら死ぬよ」というリングなみのモダンホラー的早期実現性を達しつつありますが、そこんところをなにとぞよろしくお願いもうしあげます。

Posted by: akko | 14 December 2005 at 13:19

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 23NOV : パイソン仕掛けのオレンジ(または映画スパマロット) | Main | 14DEC : 就職にたぶん役立つモンティ・パイソン »