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07 October 2005

07OCT : 「モンティ・パイソン正伝」発売のおしらせ

ここでひとつおしらせ申し上げます。

2003年12月に発売されたかの豪華重量級寝転がって読むと気分はベンチプレスな本「The Pythons Autobiography by the Pythons」の日本語訳、
「モンティ・パイソン正伝」
が10月15日(くらい)に 白夜書房さまから税込価格3990円で発売されます。→★★★★★

この日本語翻訳は現地ですでに出ているペーパーバックをもとにしたものですが、それでも写真とテキストあわせてA5版で約500ページというずっしりぶりです。日本語にして約43万字。すなわち500ページぎっちしパイソンのみなさんが、43万字日本語でしゃべっているわけです。
さらにここに監修の須田泰成氏宮沢章夫氏の手による、むちゃくちゃハイレベルかつ渋いパイソン論である解説がついています。
われわれは仮に3990円もらったとしてこれと同じものが作れるでしょうか。


表紙です。




帯つき表紙です。宮沢氏解説のこの続きがとても読みたい。


で、
僭越ながら翻訳したのは実は不肖わたくしです。
長いこと身が粉になるまではたらいておりましたが、確実に本当に出るという段階になったので、今お知らせ申し上げる次第です。
僭越で恐縮で恐れ入っておりますが、しかしその一方で、これがどんなに面白くて、面白くて面白くてもう本当におもしろくて仕方がない本であるか、わたくしはパイソなみなさまに率直にお伝え申し上げたい。これはすばらしいよ。
この中には、パイソンたちの、自分をよく知る親しい人たちに宛てた私的な手紙のような言葉が詰めこまれています。気のおけない身内に向きあっているかのように、パイソンとは何か、パイソンとは何だったのか、パイソンとしてかれらはどう生きたのか、そしてパイソンとして生きるとはどういうことか、ということが語られています。
それはまるで「マルコビッチの穴」でした。わたしはパイソンのみなさんの頭のなかに入りこんで、そこからものを見ている気がしました。なるほどここからはこういうふうに見えていたのだ、と何度も思いました。その真っ白の人の手が触れない頁に遊ぶのは、まるで誰も知らないお花畑に踏み入るかのようでした。あるいはものに名前がつけられていないエデンの園でした。

今後この本に関してはまたいろいろ続くと思われますがとりあえずひとつだけ。
43万字を通り過ぎた結果、わたしはエリックの大ファンになってしまいました。いや「しまいました」ってのもなんですが。
エリックのクールなスタンスと視線はすごくカッコイイ。言うことがいちいちロックンロールです。わたくし、そのロックンロールな言葉だけで思わず惚れてしまいました。若いときの写真もすてきで、ああ60年代のロンドンの明るい面を享受しているワコウドの顔だ、としみじみ感じます。あと、幼少時代が異様に暗くてトラウマまみれなのも、それはそれでけっこう婦女子的本能に来るものがあります。で、なんとなく、きっと本人も、「ぼく家庭環境が不幸だったんだよね」とか憂いを含んだ表情でつぶやいてみたりすることを女の子を落とす手段に使ってたんだろうなあ、と思わせてくれるしたたかさがまたすてきです。

で、
発売に先立ち白夜書房の編集さまがおっしゃいました。
「TFJCに来るようなマニアさんたちを確実に捕らえたい。マニアさんたちの口コミが、雑誌やテレビで紹介されるよりも、一番影響力を持っている」。
すばらしい。
これで晴れておすみつきマニアなユニヴァース13人のジョン専のみなさま、どうかお手すきのときにひとつお読みください「モンティ・パイソン正伝」。そしてまたパイソンに関するいろいろな話を続けましょう。

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Comments

こんにちは。
翻訳ありがとうございます!!亀の歩みのごとくそろりそろりと読んではおりましたが、日本語、しかもakkoさんの手による日本語!これほどまでにパイソン本を翻訳するのにふさわしい方があるでしょうか。また発売が白夜書房。コアですねー。パチスロで一発当てようというお兄さんたちが(硬い本も出してるけど)ひそかに購読している本の会社ではありませんか。
あぁ、この本を自分の手で店頭に並べたい!!しかしわたくしは今月で勤めている本屋から首を切られる身。一購読者として我慢しておきます。でも現同僚には押し売りにも等しい宣伝活動を行なっておきますので。

あ、日本に帰国される際はサインください。

Posted by: Sella | 08 October 2005 at 11:39

初めてのコメントです。
Monty Pytohnは30年来のファンですが、最近になってネットで色々と検索し始めて、貴グロブも知りました。
いつもチェックさせていただいておりますが、貴重な情報ありがとうございます。
今回の出版もまったく知りませんでした。ましてや、ご翻訳までとは・・・。日本語で"Autobiography"が読める日が来るとは夢にも思っていませんでした。感謝感激です。
中学生の息子と二人で楽しませて頂きます。

Posted by: josan | 08 October 2005 at 12:23

すんません。グロブってなんじゃらほい。
ブログの間違いでした。

Posted by: josan | 08 October 2005 at 12:24

★ Sellaさま
お久しぶりです。そしてありがとうございます。はたらいている最中にしばしば「自信のない翻訳家」と化し、ひとりで電話の口真似をしては「はいもしもし。いえ違いますこちらは翻訳家の家です。さようなら。がちゃ」とやっていた身には、まことにありがたいお言葉です。

それから、宣伝活動を行うには必ずしも本屋さん社員である必要はないと思われます。それはもうどんどん自主的に、草の根的に、あるいはゲリラ的またはテロリスト的に、ちまたの本屋を急襲しさりげなく本書をハリー・ポッターの上に重ねてみるとか、丸善さんではさらにその上にスパム缶を置いてみるとか、本屋さんに「パイソンの本をください。ただしジョンとマイケルとエリックとテリーふたりとグレアムが削除してある版の」と無理難題を吹っかけてみるとか、いやこれは決してそうしろとか申しているのではございませんで、自分はこのように地球の裏側で手を汚さず長良川の鵜匠のごとき態度でいるなんてそんな失礼な。そのような面白いことをジョン専の皆様にさせるわけには。いや、どなたかやったら面白いだろうなとまったく思わないわけではありませんがそれとこれとはあのその。

★ josanさま
はじめましてありがとうございます。
30年来ということは、12CHのおかま恐竜時代からの方でしょうか。わたくしはこういううわごとのようなことをやっているわりにパイソン歴そのものはわりと浅いので、パイソンがパイソンといた時代の風景とはどういう風景だったのだろうか、とときどき想像します。
親子でパイソンとは心暖まるよいお話です。どうかよいパイソンな団欒のひとときをお持ち下さり、ご感想・ご意見・ごツッコミなどをお寄せ下さいませ。

Posted by: akko | 09 October 2005 at 04:19

とんでもなくご無沙汰してます。

『ジョン・クリー”ズ”』普及委員会本部長のエドです。
翻訳お疲れさまです。
早速、明日朝一で本屋さんに駆け込み、

『もしもし、プロテスタントだが、モンティ・パイソン正伝を予約したい、できればイボイボの付いたやつで』

と、言ってきます。

あ、僕もサイン下さい。

Posted by: エド | 10 October 2005 at 16:26

★エドさま
お久しぶりでございます。さすがに今回は、『ズ』普及委員の皆様は安心されていてよろしいかと存じます。それから上記リンクの白夜書房さま頁に「グレハム・チャップマン」というかなり独創的な表記がありますが、中身の方は「グレアム」になっています。(そのはずです。)
それからサインとかしたらブックオフで売れなくなりますがそれでもよろしいのでしょうか。なおイボイボつきリミテッド・バージョンには、電池は含まれておりませんのでご注意ください。

Posted by: akko | 11 October 2005 at 13:38

こんにちは。すばらしくご無沙汰しております・・・あのはるか昔の書き込み(とか)、覚えていらっしゃいますでしょうか。いつも楽しく拝見いたしております。あまりに大きいニュースに思わず書き込まずにはいられませんでした!本当に素晴らしいお仕事をありがとうございます。ずっと読みたかったあの本が日本語で読める、しかもakkoさんの手による翻訳とあって、二重にうれしい出来事です。発売日ちょうどに保存用と閲覧用と回覧用に購入し、さらに知人にふれて回りたいと思います。あー、もう、本当に嬉しいです。本当にありがとうございます。

Posted by: わかめ | 12 October 2005 at 12:49

★わかめさま
お久しぶりでございます。
そのほかに「エリックのすてき写真切り抜き用」とか「回覧用が紛失したときのための予備用」とかいう邪悪な考えがちらりとよぎっていきましたが、そんなことはわたくしの口からはとても申し上げられません。と書いたところで、1985年に発売されたチャリティレコード「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?」のCMで、デイヴィッド・ボウイが「できるだけこのレコードを買え。聞かなくてもいいから10枚買え」と強制して効果をあげていたことをふと思い出し、そういうふうに誰かナウい人に協力してもらってその人の口から言ってもらえばいいのかもしれないと考えたものの、もはやわたしは「ナウい人」というと「木村拓哉」としか思い浮かばない浦島なのでだめだと思います。なんだかぜんぜんレスになっていませんが、どうかよろしくかわいがっていつくしんでください>本。

Posted by: akko | 13 October 2005 at 22:20

こんばんは。
『モンティ・パイソン正伝』、ようやく入手しせっせと拝読しております。大著ですねぇ。お仕事もされつつ、これを翻訳されたことに感動してしまいます。絶対akkoさんのサインいただきたいです。
メンバーの大半が大学に進むまで、将来すばらしい偉業を成し遂げてしまうとは夢にも思わず、青春期を暗めに送っていたことに意外な感じを受けたとともに、矛盾するようですがそれだからこそあんなすごい作品の数々を作ることができたんだろうなぁとも思いました。

あ、註のM.E.ペイリンの項ですが、グレアムもセカンドネームがあったと思います。Gream Aurther Chapmanが彼のフルネームだったと思うんです。記憶違いだったら申し訳ありません。

Posted by: Sella | 19 October 2005 at 11:34

すみません、つづりまちがえました。
Grehamですよね・・・。

Posted by: Sella | 19 October 2005 at 15:20

ご購入いただきありがとうございます。くどいようですが、サインなどとおっしゃいますと、後でブックオフで売れなくなりますがよろしいのでしょうか。

なんとなく、だいたいあのへんをお読みなのだろうなと存じ上げます。でも、その後にもたいへん面白い展開が待ち構えています。わたしは個人的に、青春期がすごく暗かったエリック・アイドルが、今でも「パイソンはひたすら嫌われきたのであって、今『愛すべき愉快なコメディアン』な一団になっていることに非常に抵抗を感じる」と言っているのがとても印象に残りました。

ミドルネームの件、申し訳ありません。書いた後にわかったこと、というのがいくつかありまして、これもそのひとつです。エリックにもありますね。こういうことどもは、そのうちなんとかまとめます。どうやってかはまだよくわかりませんがなんとかして。

Posted by: akko | 20 October 2005 at 16:21

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