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02 October 2005

02OCT : 社会階級と米国政治と人生の苦悩について

ポール・マートンというコメディアンがおります。この人はルックスもけっこういけている上、すごく頭の回転が速く、ピーター・クックやジョンあたりからの伝統の「にこりともせず辛辣なことをぴしぴし言う」というスタイルを継承しているのでわたくしはひそかにひいきにしているのですが、
(その他にこのスタイルでやっているのは、おそらくジャック・ディーとアンガス・ディートンです。カッコイイ。)
こないだBBC2がポール祭りをやっていました。BBCさんが、ソロ番組に加え、「ポール君、ついでに自分のお気に入りコメディ番組および映画を選んで放映していいよ」と気前よく3時間ぽんとあげた大盤振舞。

で、お気に入りで選ばれたのは、テレビの方が超古典の「ステップトー・アンド・サン」(大変面白い)、そして映画が「ザ・マジック・クリスチャン」でした。すてきだ。ポール偉い。ますます好きだ。
もっともこれが選ばれた理由はポールがピーセラさん好きだったからのようです。しかしそれはそれ、便乗してわたしは久しぶりにこの映画を見ました。オックスフォードボート部員が最初は正義を気取っておきながらあっさり買収されてしまうあたり、グレアムに率いられるチームらしくてよいと思いました。サザビーズ社員のジョンに関しては、神様ピーター・セラーズ氏を前にしたジョンががちがちにあがってしまってNGを連発し、しまいに神様が「あの使えないバカをなんとかしろ」とイカっていた、と生前のグレアムが言っていたのをどっかで聞いたことがあります。神様の怒りはともかくジョンがあがっているのは本当のようで、ぎくしゃく来てる感じが見ていてなかなかよいものです。

それにしても最初にポール・マートンも言ってましたが、これはナンセンスを装いながらずいぶん当時の社会にとっては過激な内容です。要するに社会階級の抑圧の問題です。なんだか英人の文化を見渡すと、この国の文化の進化てのはつまりなんでもかんでも「社会階級の抑圧」をエナジーとして動いているような印象を受けます。とはいえそれは、社会に難癖つけてフリーメイソンやゴルゴムの仕業にしてしまうよりはまだまともで健全ではあります。

さて最近一番笑った話。
コンドリーザ・ライス博士が「スパマロット」を見に来たんだそうです。→ ★★★

ポピュラー文化面にはとても疎そうな藪大統領とその一派ですが、コメディ観劇ときましたかライス博士。博士の立場上、同じ路線の大ヒットミュージカルでもザ・プロデューサーズを見に行くわけにはたぶんいかないと思うのでこっちにしたのかもしれませんが、こっちだって「ブロードウェイで成功したけりゃユダヤ人を味方につけろ」とかヒドイこと言ってます。(←相変わらずエリックがこういう歌を書いている。)どうでしょう博士。それにしても、藪パパは湾岸戦争をやってるかたわら、寝る前にホワイトハウスでフォルティ・タワーズを見ていたという伝説の持ち主ですし、なんだかこのへんの人々の行動はバランスが悪い。

フォルティさんといえば、
また旧聞ですが、9月19日はかのフォルティ・タワーズの30周年記念日だったそうで、BBCがフォルティさん祭りをやってました。BBCサイトトップに小さなフォルティさんアイコンがついていたりして大変愉快でした。とりあえずアイコンはなくなってしまいましたが、そのときに並んでいた記事を。

◎フォルティ30周年についての記事→  ★★★ 

◎フォルティ・タワーズとは何かという記事→ ★BBCコメディガイド版  ★銀河ヒッチハイクガイドエントリー (BBCサイト上に構築されているオンラインh2g2。こっちの方が面白い)

◎結婚生活に危機を感じる人たちのための記事(フォルティまつりの一環として、番組とはまったく関係ないまじめな社会派の頁にリンクがついていた。)→  ★★★


ときどき現れる「朝鮮戦争に行っていた」という台詞から判断するに、1975年に40代前半であったのであろうフォルティさんは、生きてたら70すぎです。いや生きてるんだかなんだかよくわかりませんが。
しかし、てことは、最初のフォルティ第1シリーズのときに約35歳だったジョンは、フォルティ氏の設定の年齢よりかなり若かったわけです。なのに、なんでしょうあの堂々と40越えててしかもまだ惑っているみたいな立派な悩める中年ぶりは。実生活の苦労が背中ににじみ出ているような。第2シリーズでは実年齢がフォルティ氏に追いついているせいか、そういう苦悩ぶりが少し和らいでいるように見えます。もっともジョン専とは、苦悩するジョンにも渋い味わいを見出して愛でることをよしとするものであり、だからわたしは第1シリーズの方が好きなのですが、そんな風流などジョンにとってはただの迷惑に違いありません。でも好き。

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